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OpenAIに所属するカナダ人AI研究者のKai Chen氏が、米移民局(USCIS)よりグリーンカードの発給を拒否されたとメディアが報道している。25日以降、報じられているもので、Chen氏は現在、カナダのバンクーバーに滞在。Newsweekは、根本的な問題が特定され米国に戻れる可能性が高まったとしているが、本稿執筆時点(29日午前7時)ではその事実が確認できない。
グリーンカードは、米国の永住者もしくは条件付き永住者に発行される証明書。就労ビザよりも就業できる職が幅広い。
Chen氏が最初にグリーンカード発給を申請したのは、OpenAI入社の3年前だとしている。同氏のLinkedInによるとOpenAI入社は2023年なので、2020年頃のことなのだろう。Chen氏の同僚であるNoam Brown氏はX(旧Twitter)で、この際の書類に不備があったため発給が拒否されたと述べている。
また、同じくOpenAI従業員のDylan Hunn氏は、やはりXで「Chen氏は、OpenAIにとって非常に重要な存在だ。GPT-4.5にとって不可欠な存在だ」と述べる。
そして、CEOのSam Altman氏もXに「私が想像できる米国にとって最も簡単な政策勝利の一つは、高技能移民の改革だ」と政府に注文を付けた。
Donald Trump米大統領が、不法に入国した移民に対し厳しい姿勢を取っていることは、世界的に知られる。また、この件を報じるTechCrunchは、政権がグリーンカード保有者に疑念を抱いていることを併せて取り上げた。
Altman氏の他、本件に言及している2人のOpenAI従業員も、政権に対して批判的な姿勢だ。一方、冒頭で述べた通りChen氏が米国に戻れる可能性は高いとの観測もあり、政策ではなく手続き上の問題である可能性も考えられる。
なお、日本でグリーンカードに相当する制度は、永住ビザである。昨年、出入国在留管理庁が発表した統計によると、日本における永住外国人の数は90万人超となっている。