在宅医療予約プラットフォームのSprinter Healthを患者視点から見たサービス内容|原則、診療時の支払いは不要

米国の在宅医療予約プラットフォームであるSprinter Healthを取り上げる。同社のロゴが写り解説する画像と分かるアイキャッチ画像

スマートフォンアプリで病院、クリニックの予約をしている読者もいることだろう。米国では、こうした仕組みをさらに発展させ、在宅医療の予約が可能なプラットフォームが2021年頃よりスタートしている。

そのプラットフォームの名前、および、社名はSprinter Healthという。

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患者の視点からSprinter Healthのサービスを見ると、まずウェブ上で予約。その後、診療までの間に患者がすべき準備などを説明するリマインドメッセージが届く。そして、予約日時にSprinter Healthとパートナーシップを結ぶ医療機関の医師や従事者が訪問する、という流れだ。

また、在宅医療を受診する際に支払いは発生しない。ただし、これはSprinter Healthと提携する医療保険に加入している場合で、逆にいえば提携する医療保険に加入していないとそもそもサービスを受けられない。

自宅でなく職場などでの受診も、対応可能だという。1回の診察でかかる時間は、20分程度。採血、尿採取、心電図検査などを行うケースもある。

Sprinter Healthは15日、シリーズB資金調達ラウンドの完了を発表した。調達額は、5500万ドル(81億円)。著名ベンチャーキャピタル(VC)のGeneral Catalystが主導し、Andreessen Horowitz (a16z) Bio + Health、GoogleのCVCであるGoogle Venturesなどが参加した。

この調達を伝えるプレスリリースには、Sprinter Healthが自社のミッションを「ヘルスケアを解き放つ」ことであると書かれている。具体的には、医療アクセスの向上だ。日本国内では、在宅医療というと社会保障費の抑制という観点から語られるケースが見られ、医療アクセスではそもそも医師が地域に存在しないケースへの対応が課題となっている。このあたりは、日米の環境の違いなのかもしれない。

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Sprinter HealthのMax Cohen共同創業者兼CEOは、メディアの取材に「全米規模で展開し、スプリンターの在宅ケアを年間数百万人の患者に提供していくつもりだ」と語っている。よって、資金は事業規模の拡大に使われると見られる。