9月最終週に発表があった海外スタートアップの資金調達を取り上げる。9月末は1回のみの記事とし、同じ週にあたる10月1週目の記事を別に配信する予定。取り上げるのは、OXCCU、Anything、Alvysの3社だ。
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社内システムを開発してDXを実現
OXCCU|シリーズBで2075万ポンド
持続可能な航空燃料を開発。英オックスフォード大学のスピンオフ(OXCCUおよび同大学は「スピンアウト」と表現しているが、大学からの支援は継続しているため、ここではスピンオフとする)し、2021年に設立した。
OXCCUのSAFは現在、実証段階にある。2024年、ロンドン・オックスフォード空港に実証プラント「OX1」を開設。2番目の実証プラントが建設中だ。SAFの生産工程を簡素化した点を、OXCCUはアピールする。
9月29日、シリーズB資金調達ラウンドで2075万ポンド(約42億円)を確保。新規投資家として、エネルギー企業のOrlenのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)であるOrlen VC、同じくCVCであるSafran Corporate Ventures、British Airwaysなどの持株会社であるInternational Airlines Groupなどの名を、OXCCUは挙げている。
資金は、商業化へ向けた加速に利用する。
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マイルを買ってお得な移動を
Anything|1100万ドルを資金調達
バイブコーディング(AIを使ったコーディング)アプリを開発する米国企業。正式社名は、Create。資金調達を報じるTechCrunch(TC。※4)の記事によると、非技術者向けのアプリとなっている。リリースからおよそ1カ月しか経っていないものの、この2週間で売上は200万ドル(約3億円)に達した。
29日、1100万ドル(約16億円)を資金調達。ベンチャーキャピタル(VC)のFootworkが主導した。
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バイブコーディングを使いこなすためにまずプラグラミングの基礎を学ぶ
Alvys|シリーズBで4000万ドル
物流企業向けのAIドリブンソフトウエアを開発する米国企業。ソフトウエアは、受注や発送の管理、ドライバーが持つスマートフォンとアプリで連携、会社の資産運用管理や会計業務、レポーティングができるものとなっている。
資金調達を周知するプレスリリース(※6)によると、大企業へ進化する前の段階にある中堅物流企業をターゲットとしたソフトウエアだという。
9月30日、シリーズB資金調達ラウンドで3000万ドル(約45億円)を確保。VCのRTP Globalが主導したラウンドとなった。
資金の使途は「Alvysは自動化と統合を合理化するという使命をさらに推進し、効率的な運用を求める保険会社やブローカーに、収益性の高いソリューションを提供することが可能になる」と述べるにとどめた。
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参考文献
※1:OXCCU
※2:Oxford spin-out OXCCU raises £18 million to transform carbon dioxide into sustainable aviation fuel(オックスフォード大学)
※3:Anything
※4:Vibe-coding startup Anything nabs a $100M valuation after hitting $2M ARR in its first two weeks(TC)
※5:Alvys
※6:Alvys Raises $40 Million Series B to Enhance AI-Driven Freight Operations for Carriers and Brokers(Alvysのプレスリリース)