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英生活用品大手のUnileverは23日、米国の男性用パーソナルケアブランドのDr. Squatchを買収したと発表。報道によると、買収額は15億ドル(2192億円)と見られる。
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Dr. Squatchは、原料が天然由来であることを訴求するブランド。ラインナップには、石鹸やデオドラント、コロンなどが並ぶ。
もっとも、同社が注目を集め、Unileverも期待を寄せるのが、Dr. Squatchのマーケティングにおける力だ。
2024年10月、Dr. Squatchの公式Instagramアカウントに、女優のSydney Sweeneyさんが入浴する写真を投稿。同アカウントをフォローし、この投稿へのいいねとコメントを残すと、抽選で100人にSweeneyさんが入浴した風呂の残り湯でつくった石鹸がもらえるキャンペーンを行った。
広告メディアのAdweekによると、このキャンペーンには100万人が応募。さらに、New York TimesやDaily Mailが取り上げるなど、Dr. Squatchは大きな広告効果を得ている。
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なお、こうした性的で賛否両論が起こりそうなマーケティング手法を採る半面、ボクシングのヘビー級チャンピオンであったMike Tysonさんを広告に起用し、男性性に訴えるキャンペーンを行うケースもあった。
Unileverによる買収は、以前よりDr. Squatchに投資をしていたプライベートエクイティ(PE)ファンドのSummit Partnersから株式を買い取る形で行われた模様だ。
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成長を感じさせるブランドを手に入れたUnileverだが、不安な部分もある。Unileverは2016年、男性用グルーミングケアブランドのDollar Shave Clubを買収したが、その効果を得られず2023年に売却した過去があるためだ。
一方、そのような過去がありつつも今回の買収に至ったのは、Unileverが自社ポートフォリオの中に男性向け商品を拡充したいとの強い意向を持っていることも、うかがえる。