「アダプティブ」な投資を行えるアプリ・Grifinとは?現行の事業モデル導入で新規ユーザー50万人を確保

投資アプリ開発のGrifinを取り上げる。ニューヨーク証券取引所(NYSE)のファサードが写り、投資やGrifinについて取り上げる記事と分かるアイキャッチ画像

18日、米国の投資アプリ開発企業、GrifinがシリーズA資金調達ラウンドでの1100万ドル(16億円)の確保を発表した。

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Grifinは、アプリと消費者のクレジットカードを紐付け、買い物をした企業、ブランドへの投資を行うという、ユニークな投資手法をユーザーに提供する。同社について、見ていきたい。

設立は2017年で、フロリダ州タンパに本社を置く。当初は「Buy Stock Where You Shop」(買い物をする場所で株を買う)というキャッチコピーで、たとえばユーザーがStarbucksでコーヒーを買うと、自動的にStarbucks株の少額投資を行うという仕組みだった。

そして2024年、「アダプティブインベスティング」と名付けた仕組みを導入。考え方のベースはBuy Stock Where You Shopと通ずるものの、ユーザーの購買行動を週次でトレース。それに基づいて、購入した企業やブランドに少額投資をしていくものだ。

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アダプティブインベスティング導入からの1年で新規登録したユーザーは、50万人に上る。

Grifinを取り上げるTechCrunch(TC)によると、投資教育の面においても有効なアプリになっているという。ユーザーのボリュームゾーンは40代後半〜60代の女性だ。これらの人々は、米国では投資知識に自信を持てない層であるという。よって、自身に馴染み深い企業へ少額投資をしていくというのは、投資の経験を蓄えていく点で、有用であるのだろう。

こうした側面を持つことから、ユーザーからはファミリープランの開設の要望がある。若い世代も少額投資で、リスクを抑えながら投資することにつながる。

冒頭で触れたシリーズA資金調達ラウンドは、ベンチャーキャピタル(VC)のNava Venturesが主導。動画配信のTTVや、銀行向けフィンテックのAlloy Labsなどが応じた。

資金は、前述のファミリープラン導入や人員の確保、ブランドとの提携などに利用するとしている。

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Grifinの共同創業者兼CEOであるBo Starr氏は、「Grifinは投資のあり方を根本から変えた。私たちは単なるプラットフォームではなく、人々とブランドとの間に新たな関係性を築いている」とコメントした。