日付:
Marc Schröder
VC
ナレッジ
- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
-->
スキップしてメイン コンテンツに移動2000年代に「フィンテック」という言葉が流通し始めたとき、この分野は今後、経済発展していくであろうと予測されながらも金融サービスが未発達な国や地域で利用されるとの想定があった。つまり、銀行口座を持てない人がいる、融資を受けたいが金融企業にとっては少額過ぎて借りられない人がいる、といった場でフィンテックが活用されるはずだとの見立てだ。
2025年の今、実際にそういった状況が見られる。アフリカ、ナイジェリアのフィンテック企業であるPalmPayも、その一つだ。この記事では、5日のTechCrunch(TC)の記事にあることを中心に、同社がどのような企業であるか見ていく。
<PR>
PalmPayは2019年、ナイジェリアの最大都市、ラゴスで設立。ナイジェリアの人口は2億人超とアフリカ最大の国であるが、設立時は同国の成人の過半が銀行口座を持っていなかった。そればかりか、同国の銀行の中には大衆を排除すると受け止められる取引条件が設けられていたという。
そこでPalmPayは、金融サービスにアクセスできない人のソリューションとしてスマートフォンアプリを制作。送金や貯蓄、請求書払いなどをアプリで行えるようにした。また、送金手数料は無料だという。
一方、日本国内の「◯◯Pay」と名付けられた決済サービスと同様の仕組みも構築している。こちらは、100万以上の中小企業・加盟店と毎月1000万人以上の利用者を有する。
![]() |
PalmPayの決済端末(同社プレスリリースより) |
さらに、ナイジェリア以外にも、ガーナ、ケニア、タンザニアに進出している。
今後、シリーズB資金調達ラウンドの実施を予定する。5000万〜1億ドル(72億〜143億円)の確保を目指しているようだ。
なお、ライバルとなるナイジェリア国内のフィンテック企業には、OPayがある。こちらには、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2が投資している。