米ChristianaCareとNeuroFlowが共同で産前産後の母子をメンタルヘルスケア。スマホアプリを活用

米国のChristianaCareとNeuroFlowが、産前産後の母子のメンタルヘルスケアを行うと発表。産後まもない母子が写り、そのメンタルヘルスケアに関する記事と分かるアイキャッチ画像

米デラウェア州で、産前産後の母子を対象としたメンタルヘルスケアが行われる。

同州の地域医療機関であるChristianaCareとペンシルベニア州フィラデルフィアの行動医療ソリューション開発企業であるNeuroFlowは24日、15の産婦人科クリニックにいる母子を対象にしたメンタルヘルスケアを共同で行うと発表した。

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行動医療は、日本国内ではあまり聞き馴染みのない言葉であるが、行動を起点とした健康上の問題、およびその対応を表す言葉。たとえば、アルコール依存症やギャンブル依存症、仕事をきっかけにした抑うつ状態などが、行動医療の範囲に含まれる。

発表の内容からは、行動医療のソリューションを構築するNeuroFlowが母子をケアするための仕組みを構築し、それを臨床の現場であるChristianaCareで活用していくことが分かる。

まず、ChristianaCareで医療を受けている患者が、スマートフォンアプリなどによって妊娠、育児に関する教育や評価といったサービスを利用。その過程で、NeuroFlowによる関連リソース(情報と見られる)の提供や評価を受け取り、適切なサポートを受けられる仕組みになっているという。

一方、こうしたアプリなどからの情報を臨床ケアチームがモニタリングする。このモニタリングが、行動健康と関連する症状の察知、そしてケアにつなげるものだ。

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前述の通り、一連のプロセスで利用するのは、NeuroFlowが開発したソリューション。定まった名称があるわけではないが、ソリューションを発表した2024年5月のプレスリリースによると、「妊娠期および出産後の行動医療を支援するための周産期および産後ケアパスウェイ群」と称している。

今回の取り組みについてChristianaCareのKaveeta Kumar医師は、「母親たちが自らの行動面および身体面の健康ニーズをより深く理解するための障壁を減らしていくことで、家族や地域社会の健康に真に具体的な改善をもたらす可能性を秘めている。これは非常に刺激的な取り組みだ」とコメントした。

なお、ChristianaCareでは年間6000人以上の出産があるという。

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