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バーレーンのフードデリバリーサービス企業、Caloが29日、シリーズB資金調達ラウンドで3900万ドル(58億円)を確保したと、TechCrunch(TC)などのメディアが報じている。TCに対しては、Caloの創業者であるAhmed Al Rawi氏やリードインベスターを務めたAljazira Capital(Bank Aljazira系のベンチャーキャピタル〈VC〉。放送局のAl Jazeeraとは無関係)のRawan AlRasheed氏が取材に応えており、事実であるようだ。
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世界的に見ても、Caloはまだ知られておらず、これから世界進出していく企業である。どのようなサービスを展開しているか、見てみたい。
Caloのウェブサイトを開くと、同業のUber Eatsや日本の出前館などと比べて「健康」を前面に押し出しているのが分かる。トップページには、日本語に訳すと次の意味を持つ言葉を掲載する。
「栄養士承認のアルゴリズムがあなたのニーズを分析し、体型、目標、そして好みに合わせてシェフが調理した食事をお届けします。Caloで今日からより健康的な自分を手に入れましょう!」身体に関する数値目標やユーザーの好みをアルゴリズムが分析するというのは、AIが活用されているということだろう。プランをカスタマイズする画面では、1日に何回食事をするか、週に何回利用するか、などの質問が見られる。
こうした分析を基に、指定の回数、食事を配達。また、支払いは週払い、月払い、3カ月払いの3パターンがある。一度に支払う分の期間が長いほど、安くなる仕組みだ。アプリはiOSとAndroidのものを用意する。
Caloは2024年までにバーレーンの他、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カタールといった中東諸国に展開している。
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そして冒頭で取り上げた、調達した資金は、英国進出に利用する。前出のCalo創業者であるAl Rawi氏はTCの取材に、次のようにコメントする。
「2023年から2024年にかけ、米国からアジアまで、世界中の50社以上のミールサブスクリプション事業者と面談し、当社にとって事業拡大の可能性のある市場を探った。その結果、英国が事業拡大に最適な市場だと判断した。
買収した両社は、Caloとの協業に非常に適した企業文化を持っていると確信した」
買収した両社、とはFresh Fitness FoodとDetox Kitchenで、いずれも英国企業。そして、Caloと同様、健康志向のフードデリバリーである。
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今のところ、日本市場に存在するフードデリバリーは、全国チェーンや地域の店の味を自宅で楽しめることが大きなポイントとなっている。しかし今後、「健康」が重要なキーワードの一つになっていくことが、十分に考え得る。