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米スニーカーメーカーのSketchersが、ソール部分にAppleのAirTagを収納できる子供靴を販売していることが分かった。Sketchersは、特にプレスリリースなどの発信をせず、7月中旬にこの商品を発売した。AppleInsiderなどのメディアが報じたことによって、明らかになったものだ。
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AirTagが収納できる子供靴は「GO RUN Elevate 2.0」というラインナップの中の5商品。うち、4商品は男児向け、1商品が女児向けだ。収納スペースは靴の内側、中敷き2枚と、さらにその下にあるふたのようなものを持ち上げると、現れる(こちらの商品ページ、2枚目の写真を参照)。なお、日本国内向けの販売は、本稿公開時点で行われていないと見られる。
一方、AirTagはAppleが開発したプロダクトであり、バッグや傘などに入れる、取り付けることで、なくした場合も「iPhoneを探す」と同じ要領で位置情報が分かるものだ。
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今回の商品は、両社がコラボレーションしたわけではなく、Sketchersが独自に開発したものである。
米国では、年間30万〜50万人の子どもが失踪、行方不明になっている。その点では、たしかに子どもの安全に敏感な米国で、求められる商品といえよう。
一方、米メディアが懸念するのが、この靴やAirTagの「悪用」だ。実際、米国ではAirTagをストーカー行為に悪用する例が相次いでおり、被害者らが集団でAppleに対し民事訴訟を起こしたこともある。
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もちろん今回の靴は子ども用で、なおかつ、AirTagを取り付けるには多少の手間がかかるので、ただちに悪用には結び付かないかもしれない。しかし、本件を報じるTechCrunch(TC)は「(靴メーカーが)認知症などの症状を抱え、保護者から意図せず徘徊してしまう可能性のある成人向けに、同様の製品を開発する可能性はある」「こうした用途は善意に基づくものかもしれないが、この種の製品は、本人の同意なしに成人を追跡するために使用される可能性もある」と、懸念する。
また同じくTCは、AirTagはGPSではなくBluetoothにより近くのAppleデバイスが検知する仕組みなので「スクールバスに乗っている子どものような高速で移動するものの追跡には適していない」と、子どもの失踪対策としても有用なのか、疑問を呈している。