American Expressが米国内発行のプラチナカード年会費を値上げ。ターゲットにする特定の世代とは?

Amexがプラチナカードの年会費を200ドル値上げ。Amexプラチナが写り、関連する記事と分かるアイキャッチ画像

クレジットカードのAmerican Express(Amex)は18日、米国向けに発行するプラチナカードの年会費を、895ドル(約13万1000円)に引き上げると発表した。以前の年会費は695(約10万1000円)ドルで、およそ3割の値上げとなる。

<PR>
法人クレジットカードや銀行口座開設などのサポートもある格安バーチャルオフィス

「ミレニアル世代とZ世代がターゲット」とNYT

本件を報じるNew York Times(NYT)によると、AmexのHoward Grosfield米国消費者サービス部門代表はAmexのブランドについて「世代を超えて共感を呼ぶ」とコメント。しかし同紙は、Amexが経済力や購買力のあるミレニアル世代、Z世代をターゲットにしていると指摘する。ミレニアル世代は1980年代前半から1995年頃に生まれた人、Z世代は1995年頃から2010年頃に生まれた人を指す。

NYTの指摘は、Amexが2024年に発行した年次報告書に、ミレニアル世代とZ世代の顧客が「継続的な消費力」を示していると記されたことを根拠とする。Grosfield氏も、「ミレニアル世代とZ世代の全員を引き付けようとしているわけではない。私たちは、真にプレミアムなミレニアル世代とZ世代、その中でも特定の層の心を掴む方法を見つけた」と、この点における見解をコメントした。

<PR>
独身従業員の住まいをお探しの経営層・総務人事担当者に

特典の内容は?

では、ミレニアル世代やZ世代を引き付けるプラチナカードの特典とは、どのようなものか。すべてではなく、いくつかを挙げてみたい。

  • 200ドル(約2万9000円)のUber Cash
  • 120ドル(約1万8000円)のUber Oneクレジット
  • 300ドル(約4万4000円)のデジタルエンターテイメントクレジット
  • 600ドル(約8万8000円)相当のホテルクレジット
  • 400ドル(約5万9000円)のResyクレジット
  • 200ドルの航空料金クレジット
  • 300ドル分のLululemonクレジット
  • 155ドル(約2万3000円)のWalmart+(プラス)クレジット

繰り返しになるが、これはあくまでも特典の一部なので、できるだけ利用しようとすれば年会費以上の価値があると分かる。

箇条書きをした部分の詳細としては、最初のUber Cashは配車サービスのUberで、次のUber Oneは配車サービスとフードデリバリーのUber Eatsの両方で利用できるもの。デジタルエンターテインメントクレジットは、Disney+やHulu、Paramount+などといった動画コンテンツ、NYTやWall Street Journalといったニュースコンテンツで利用できる。Resyは、Amex傘下の米国企業であり、レストラン予約プラットフォームの名称でもある。

Z世代やミレニアル世代に人気の高いアパレルブランドのLululemonで利用できるクレジットを用意する一方、Walmart+クレジットのように日常的な買い物で使える特典もある。

関連記事:Lululemon、模倣を理由にCostcoを提訴。販売停止と損害賠償を求める

<PR>
初期費用0円、入金は最短翌営業日
月額固定費なし、主要カードブランドの決済手数料2.5%の決済を。

なお、日本国内向けに発行されるAmexプラチナカードの年会費は、16万5000円となっている。こちらは、海外旅行時に利用できる特典が目立ち、Z世代やミレニアル世代というより旅行好きの層に適したカードといえそうだ。

<PR>


参考文献
※1:How Much Is the American Express Platinum Card Annual Fee?(Amex)
※2:With Amex’s Platinum Refresh, an Even More Exclusive Card Emerges(NYT)
※3:Defining generations: Where Millennials end and Generation Z begins(Pew Research Center)
※4:12 characteristics of Gen Z in 2025(GWI)