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関連記事:飲食店と利用客の接点をカバーするクラウド「Owner」。CEOが「YCから2度も断られた」と語るのに170億円超を調達できたサービス内容とは?
Tebiは、同じくオランダのフィンテック企業であるAdyenの共同創業者、Arnout Schuijff氏が2021年、新たに立ち上げた企業。10日、TechCrunchに掲載された記事によると、Adyenはエンタープライズ(大企業)に注力しており、中小企業向けのプロダクトをつくるには社外へ出た方がよいので退職し起業したと、Schuijff氏は述べている。
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たしかに、AdyenのオフィシャルサイトにはSHEINやBooking.comのロゴが並ぶ。
冒頭で挙げたOwnerは、ウェブサイトビルダーの実装や来店客への特典付与といった機能があり、集客に主眼を置いたクラウドだった。対してTebiは、POSを軸として顧客の予約から注文、支払いに至るプロセスを管理するプラットフォームとなっている。このあたりは、決済ソリューションを開発したAdyenからスピンアウト的に誕生した企業らしさを感じる。
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プロセスでいうと、まず予約の場面で店舗側は前払いを設定することが可能なようだ。これにより、無断キャンセルで生じる損失を防ぐ。来店客は、QRコードで注文。それが、キッチンのタブレットなどに同期され、調理に移る。
支払いの際は、店舗側も顧客側もiOSかAndroidのスマートフォンがあれば決済が可能。Tebiのウェブサイトの写真を見る限り、顧客はApple PayやGoogle Payで支払い、店舗はTebiのアプリを使って行うものと見られる。また、通信がダウンしても決済はできるという。
Tebiは、飲食店が主要なユーザーとなるがそれだけに特化しているわけではなく、パン店や酒店といった小売業も顧客としている。そのため、プラットフォームには在庫管理機能も実装。また、会計管理も行える。
10日には、3000万ユーロ(433億円)の資金調達が完了したことを発表。Alphabetのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)であるCapitalGが主導した。
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調達を周知するプレスリリースの中で、Schuijff氏は次のように述べている。
「書類仕事やツールの統合が好きだからレストランや店舗を開業するという人はいない。人々にサービスを提供したいという情熱があるから開業する。欧州の事業主が、大切な仕事や顧客に集中するための時間を確保できるよう支援するチーム(Tebi)を構築できたことは、光栄だ」