米国の合法州で相次ぐスポーツブック実店舗の閉鎖。専門家が今後について私見を述べる

米国で実店舗型スポーツブックの閉鎖が相次いでいることを取り上げる。オンラインでスポーツブックをする人の手とスマートフォンが写り、関連する記事と分かるアイキャッチ画像

昨年、日米両国の野球ファンに衝撃を与えた、水原一平受刑者による不正送金事件。水原受刑者は違法なスポーツブック(スポーツ賭博)の元手となる資金を、大谷翔平選手の口座から盗んでいた。

もっとも、水原受刑者が利用していたスポーツブックは、カリフォルニア州で運営されていたものだ。同州は、スポーツブックを禁じている。反対に、米国では合法となっている州も存在するということだ。

そのような合法州では、実店舗型のスポーツブックが苦境にある。米国のギャンブル業界アナリストで学術誌『Gaming Law Review』編集長のSteve Ruddock氏が、自身のSubstackに相次ぐ実店舗型スポーツブックの閉鎖について、取り上げている。

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Ruddock氏はまず、PHX Arena(NBAのフェニックス・サンズの本拠地)、チャーチルダウンズ競馬場、Progressive Field(MLBのクリーブランド・ガーディアンズの本拠地)などといった、閉鎖した大型スポーツ施設内のスポーツブック店舗を列挙。その上で、スポーツギャンブルや宝くじ販売のシステムを提供する大手企業、Intralotがオハイオ州から撤退したことに伴い、同州のスポーツベッティングキオスク(販売所)の多くが閉鎖したことにも触れている。

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そしてRuddock氏は専門家として、実店舗型のスポーツブック経営が曲がり角にきていると指摘し、持論を述べる。次の意見だ。

ギャンブルに参加する人は、たとえスポーツブックの実店舗に来ていても、投票はスマートフォン上で行っている。なぜならば、スマートフォンでの投票であれば列に並ぶ必要がなく、現金もいらない。さらに、投票方法の種類も多様(日本の公営競技でいうWIN5やチャリロトなどがこれに近いといえそうだ)であり、オッズも最新のものが見られる。

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そして、これまでのカウンターと大型のモニターを設置するだけでは不十分だ、とRuddock氏は説く。VIP席や高級バー、あるいは、高級な食事などといったアメニティに注力し、ニーズを維持していく必要があるとする。つまり、非日常的な体験を顧客にしてもらう方向へ舵を切り集客していくべき、ということだろう。

なお、海外のオンラインスポーツブックに日本から賭けに参加することは、たとえ運営側の国・地域で合法だとしても、日本の法律に反してしまう。現在、問題となっているオンラインカジノに日本国内の人が賭けをすると違法になってしまうのと、同じ理由だ。この点は、ご留意いただきたい。

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